認知症のタイプについて

認知症の大半は、脳にタンパク質がごみのように溜まることが原因。
そのタンパク質の種類や溜まりやすい脳の部位により、次の3つのタイプに分けられる。

【アルツハイマー型認知症】
・認知症全体の半分以上を占める。
・βタンパク、τ(タウ)タンパクという2種類のタンパク質が大脳皮質に溜まって発症。
・早い人だと、40代からタンパクが溜まりはじめ、記憶情報の蓄積・分析を担う側頭葉や空間分析を行う頭頂葉などに蓄積し、海馬の神経細胞も減り、記憶障害や見当識障害を引き起こす。
・作話や妄想も見られることがある。

【レビー小体型認知症】
・認知症全体の15%程度を占める。
・α―シヌクレインタンパク質が、脳や脳以外の自律神経系に蓄積し、視覚情報を扱う後頭葉や自律神経の働きが低下する。
・代表的な症状は幻視。また、手足の筋肉が硬くなり転倒しやすくなったり、夜中に夢を見ながら行動することも多い。
・βタンパクが同時に溜まることが多く、アルツハイマー型認知症も生じる。

【前頭側頭型認知症】
・認知症患者全体の10%前後を占める。
・τタンパク、TDP-43、FUSなどのタンパク質が溜まることが原因。
・前頭葉前方部は脳全体の司令塔の役割を果たしているが、これが委縮することで、感情や行動の抑制が難しくなり、人の話を聞けなくなる。これにより、暴言・暴力や万引きなどの非社会的行動に走りやすくなる。
・側頭葉が委縮するタイプの場合、言葉の意味が分からなくなったり、モノの名前を言えない、人の顔が分からないなどの症状になる。

【その他の認知症の原因】
・脳血管性認知症・・・脳の血管が詰まったり切れたりすることで、脳の機能が障害され、返事が遅い、理解に時間がかかるなど、思考の鈍化が現れる。また、無気力、抑うつ、わずかな刺激で泣いたり笑ったりする情動失禁も起こることがある。早期からろれつが回らないなどの症状が起こる。
・全体の約15%を占める。

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